牛のお母さんはどれくらいオッパイが出るの? |
いったい、あの大きな牛さんのカラダから、どれだけのお乳が出るのでしょう。想像できますか。じつは、きっと皆さんがビックリするくらいの量なのです。そして、いつごろからオッパイがはじまって、どれくらいの期間、出し続けるのでしょう。 そんな牛たちのオッパイのお話しです。 |
経産牛 | ||
経産牛とは赤ちゃんを生んだことのある牛、つまりお母さん牛のこと。ちなみに牛は、生後24ヵ月くらいで子供が生めるようになり、一生の間に5、6回の妊娠を繰り返します。しかし、最近ではこれを3、4回に減らす傾向がみられるようになってきました。母牛の健康・泌乳量の減少など、さまざまな理由からです。さて、牛の妊娠機関は、およそ10ヵ月。妊娠すると食欲が出てくるなどの兆候があらわれます。そして分娩が近づくと乳房が大きくなったり、さらに近づくと不安な表情を示しはじめたり、人間にとてもよく似ている特徴があります。 | ||
高泌乳牛 | ||
人間に、おっぱいがよく出るお母さんと出にくいお母さんがいるように、母牛も乳量はさまざまです。高泌乳牛とは、簡単にいえばお乳のたくさん出る母牛のこと。それは育種改良や飼育技術の向上など、乳量を増やすためにいろいろなことに取り組んだ酪農家たちの努力の結晶なのです。 乳牛も人間と同じように分娩をするとお乳を出します。泌乳とはお乳を出すことですが、1回の分娩で250〜360日くらいの泌乳期間があります。そこで305日を1泌乳期として乳量を測る方法があります。この期間に8,000〜9,000kg以上のお乳を出す乳牛を、高泌乳牛の目安としています。驚くことに、一日あたり約30kgのお乳を出し続けるわけです。ちなみに、乳量は分娩後2ヵ月くらいでピークとなり、あとは徐々に減少していく傾向があります。 さて、最近では、日本でも1泌乳期20,000kgという乳量を誇る"スーパーカウ"が注目されはじめました。なんと1日あたり約70kgものお乳を出します。まさにスーパー!です。 遺伝的な能力に優れていたり、乳器が十分発達しているなどの条件が整ってはじめて高泌乳牛となります。しかし、ここで忘れてはならないのは、牛乳としての栄養や風味を高めるためエネルギー含量の高い飼料を与えるなど、酪農家たちの毎日の工夫、牛と人間の協力によって、たくさんのお乳が生まれるのです。 |
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